会社に行きたくない<人付き合いが苦手>
「会社に行きたくない」<人付き合いが苦手>
会社に行きたくないと思う理由はさまざまですが、「人付き合いが苦手で会社に行きたくない」というご相談を受けることがあります。
周囲の人とうまく関係を築くことができずに職場でいつも孤独、先輩や同僚に相談できる人がいない、そのため仕事でミスをしてしまうというような内容や、小さい会社で社長に対して委縮して仕事上のやりとりにも支障があるといったようなご相談です。
接客業や営業ということではなくても、ほとんどの仕事は人と接してコミュニケーションをしながら進めていく必要があります。
上司や先輩、同僚、後輩、他部署、取引先、お客さん、・・・とさまざまな関係者がいます。
特に環境が変わったときは、それぞれの人と関係を築いていかなくてはなりません。
学生から就職して社会人になったときは、それまでの人間関係に比べて、多くの人としかもさまざまな立場の人と接することになります。
転職したときは、新たな環境で新たな人たちと関係を築いていくことになります。
社交的で人と接するのが好きな人や、人と接することが苦ではない人にとっては、大きな障害にはならないでしょう。
しかし、人付き合いが苦手な人にとっては、かなり苦痛なことであり、それが「会社に行きたくない」要因となることがあります。
また、それまでは職場の人間関係は問題なかったのだけれども、ちょっとした行き違いによって会社の中で孤立してしまい、そこからうまく対処できず、「会社に行きたくない」ということにつながるケースも聞きます。
さらに、人間関係に悩んで職場を変えるもののうまくいかずに仕事を転々とするというケースもあります。
<人付き合いが苦手>
小さい頃から内向的で人付き合いが苦手で、という方が社会に出てこのような問題にぶつかることが多くあります。
ずっと苦手意識を抱えながらも、人付き合いを学ぶ場もなく、そのまま来てしまい、どうにも身動きが取れなくなってしまいます。
周囲が協調的な人ばかりのときはよいのですが、攻撃的な人がいたり合わない人がいると、問題が顕在化してしまいます。
そもそも、人付き合いが苦手というのはどういうことなのでしょうか?
多くの人は、たとえ交友関係の狭い人でも、仲のよい友人や気兼ねなく話せる友人が1人や2人はいるのではないでしょうか。
そんな友人いないよという方でもよくよく聞いてみると、まったくゼロということは稀なことです。
恋人や配偶者のいる人もいるでしょう。
そうすると、どんな人とも付き合うのが苦手ということはありません。
一度に多くの人と接するのが苦手、いろいろな人と接するのが苦手、初対面の人が苦手といったように、いつどんな場面でも人と接するのが苦手というわけではないと言えます。
「人と接するのが苦手」と全部苦手と考えるとどうしようもないように思えてしまうかもしれませんが、どういう場面でどういう人と接するのが苦手なのかということをハッキリさせると、人付き合いが苦手ではない場面もあるんだと安心できます。
また、あまり知らない初対面の人が苦手だったら、どうしたらいいかと対処が考えやすくなります。
<自分のことを知ってもらう>
人付き合いが苦手という場合、周囲と接する頻度が少ないので、周囲はその人のことがよく分からずにあまり接しようとしません。
そうすると、さらに周囲と接する頻度が少なくなるという悪循環に陥ってしまいます。
自分では自分のことはよく分かっているつもりですが、周囲には伝えなければ、どういう人間でどういうことを考えているのか分かりません。
どんなことで困っているのか、どういうことを望んでいるのかを伝えることができれば、周囲からサポートを得ることも期待できます。
ですから、周囲の人との良好な人間関係を築くには、自分のことを知ってもらうことが大切ということになるのですが、
人付き合いが苦手という人には、自分のことを話す、自分の考えていることを話すのが苦手というケースも多くあります。
そういう方でも、カウンセリングによって、自分の思いを言えるようになっていきます。
その人により、いろいろな原因があり、いろいろな方法があるのですが、ここではその1つをお伝えします。
上司や先輩など、仕事上でこうしてほしいと思うことや、こういうことはやめてほしいと思うことがあるとします。
その中には、とても言いにくいこともあれば、ちょっと言いにくいこともあるでしょう。
言いにくいことの中でも一番言いやすいことを、できるだけ言いやすい状況のときに(相手の機嫌がいいときなど)言ってみることです。
すると、小さいことでも言えたことによって自分の苦手意識も変わってきます。
実際に、クライアントで、従業員が数名という会社に勤めていて、とても威圧感のある社長に委縮してしまうという方がいらっしゃいました。
社長は一方的に指示をして、質問をしたいと思ってもそれを聞いてくれる暇なく電話を切られてしまう。
確認不足のためにミスが起きても、その配慮もなく怒られました。
その方はもともと人付き合いが苦手な上に、そのような社長もとで仕事をしなければならず、頭痛など体調面の不調が出てきて、会社にも行きたくなくなってきた。
そのような社長でも、ときどき心配して電話をくれることがありました。
そこで困っていることの中で比較的言いやすいことを伝えたところ、社長は聞き入れてくれて、クライアントの方の気持ちも少し楽になりました。
<「人付き合いが苦手」のいいところ>
「人付き合いが苦手」というと悪いことのように思いますが、悪いことばかりでしょうか。
ものごとには表と裏があるように、「人付き合いが苦手」ということも見方を変えれば悪いことばかりではありません。
それでは、どのように見方を変えることができるでしょうか。
1人の時間を大切にできる
奥ゆかしい、謙虚
コツコツと努力する
人の話を聞くのは苦痛ではない
など、他にもさまざまな見方ができるでしょう。
このようにものごとの見方や受けとめ方を変えることを「リフレーミング」と言います。
そして、見方を変えると長所が見えてきます。
その長所を伸ばすことが大切です。
話をするのが苦手だと思ったら、話を聞くスキルを磨くのも1つの方法です。
あまり上手に話をできなくても、相手の話に耳を傾けてじっくり聞くことができると、相手との関係を築いていくことができます。
自分の良さを見つけていくと、自己承認していくことにつながります。
自分で自分のことを認める、褒めることです。
職場の中で自己承認できると、会社に行きたくない気持ちは乗り越えられるものとなるでしょう。
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