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やる気が出ないとき 「なんとなくやる気が出ない」

「やる気が出ない…」と思うときがありますか?

「やる気が出ない」と一言で言っても、いろいろな状況がありますよね。

イヤなことがあってやる気が出ない、

上司に注意されて落ち込んでいる、

職場に苦手な人がいて仕事に行きたくない

など、自分でもやる気の出ない原因が分かっている場合もあります。

それに対して、

「なんとなくやる気が出ない」

という場合もあります。

あなたはどうでしょうか?

ここでは、「なんとなくやる気が出ない」の原因と対処について、

ご説明したいと思います。

<無気力>

「なんだか今日はだるいなあ」

「なんか今日は眠いなあ」

そのように思う日もありますよね?

体調やコンディションがよくなくて、「なんとなく気力が湧かない」日もあります。

遅くまで仕事をした次の日、

夜更かしをした次の日、

大きな仕事が一段落して疲れがどっと出たとき。

そんなときは、可能であればゆっくり休んで体調を整えましょう。

「なんとなくやる気が出ない日もある」ということでしたら、

体調や体力の問題かもしれません。

「なんとなくやる気が出ない」状態が続いていませんか?

いわゆる「無気力」な状態です。

「無気力」なとき、心の中ではどのような言葉が巡っているでしょうか。

「どうせやってもムダだ」

「やってもうまくいかない」

「どうせ大した結果は得られない」

心の中ではこのような考えが巡っています。

<惰性でテレビやゲームを…>

かく言う私も、以前はかなり「無気力」の傾向が強い人間でした。

特にやりたいこともなく、興味のわくことも少なく、
惰性でテレビやゲームに興じる、

そんな状態でした。

当時は自分の心を見つめることはなかったのですが、

振り返ってみると、

「どうせやりたいことを探しても見つからないだろう」

「どうせ自分がやっても失敗するだろう。それで恥をかいたり苦労するのは嫌だ」

「仮にうまくいったとしても、別に注目されることもないだろう」

心の奥ではこのように考えていました。

このように文章にすると、なんてネガティブで消極的な考えかと思うかもしれませんが、

当時の私は「意識せずに」このような思考になっていました。

特に小さい頃から成功体験が少なかったこともあって、

うまくいって喜びや達成感を感じるイメージを持つことができませんでした。

<先読みの誤り>

以前の私が思っていた

「どうせやってもうまくいかない。失敗する」

「うまくいっても誰からも注目されない」

という考えは正しかったのでしょうか?

うまくいくかどうかは大概の場合、やってみないとわかりません。

うまくいかないこともあるかもしれませんが、うまくいくこともあります。

うまくいったときに、誰かから褒められるかどうかもそうなってみないと分かりません。

むしろ、テストでいい点を取った、部活で活躍したなどの場合、誰一人として褒めないことの方が少ないでしょう。

私は未来を悲観視して、うまくいかなかったケースや誰からも認められないケースばかりを見ていたことになります。

こういった考えを認知行動療法では「先読みの誤り」と言います。

「先読みの誤り」は、「不幸しか写らない水晶玉の前に座った占い師のようなもの」とたとえられます。

私が未来を考えたときに見ていたのも、「不幸しか写らない水晶玉」でした。

もしあなたが「なんとなくやる気が出ない」状態であるなら、

あなたの見ている「水晶玉」には、不幸しか写っていませんでしょうか?

<自動思考>

「どうせやってもうまくいかない」「やってもしかたがない」かどうかは、やってみないと分からない。

うまくいくかもしれないし、大きな喜びや満足を感じるかもしれない。

客観的に見ればこのように言えるでしょう。

ただ、「そうだろうけど…」「そうは言ってもなあ…」という気持ちが残りませんか?

「先読みの誤り」のような考え方は、「認知のゆがみ」と言われます。

「認知」というのは「考え方のクセ」であり、「自動思考」なのです。

つまり、「悪い結果ばかり考えよう!」と思って考えているのではなく、

自動的に悪い結果やマイナス面ばかり考えてしまうということなのです。

以前の私は「なんとなくやる気が出ない」とは思っていましたが、

「どうせ何をやってもしかたがない」という心理があった自覚も薄かったと

振り返って思います。

<「考え方のクセ」に気づく>

さて、ではどうすればよいのでしょうか?

「気合いだ!気合いだ!」と言って気合いでやる気が出ることもあるかもしれませんが、

なかなか長続きしないでしょう。

まずは、自分の「考え方のクセ」に気づくことが大切です。

「どうせやってもしかたがない」

「どうせやってもうまくいかない」

「やっても大した結果にならない」

そのように、不幸しか写らない水晶玉を見ている「先読みの誤り」にはまっていないか振り返ってみることです。

「先読みの誤り」ということがイメージしにくいのであれば、「どうせ思考」をしていないか振り返ってみてください。

この「考え方のクセ」は「クセ」というだけあって、根深いものなんですね。

また、深層心理として、このように考える「理由」もあるのです。

すこし複雑になってしまうかもしれませんが、ご説明します。

「どうせやってもうまくいかない」という考えは、

うまくいかなかったときに「やっぱりうまくいかなかった」と安心できるんですね。

「うまくいくかもしれない」と思って、うまくいかなかったときは失望がありますので、

最初から「うまくいくわけない」と思っておくわけです。

私の場合、「考え方のクセ」を自覚することで、

「どうせやってもうまくいかない」と無気力な気持ちが広がるときに、

「自分は『どうせやってもうまくいかない』とマイナス面ばかり見ている」と気づくことができました。

すると、心の中で「プラス面もあるはずだよな」とポジティブな材料を探しはじめるんですね。

他にも、こういった場合の「やる気を出す」ための方法として、

「うまくいった場合のことをイメージする」

「まずは行動をしてみる」

「小さな成功体験を重ねていく」

このような方法がありますが、まずは自分の「考え方のクセ」を知ることが大切です。

最後に、「なんとなくやる気が出ない」ということにも、「レベル」があります。

「何かと消極的になってしまう」というレベルもあれば、

「やる気が出なくて、仕事や学校を休みがち」というレベルもあります。

特に後者のような場合は、心理カウンセリングにてご相談されることをお勧めします。

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